発行日:2024年7月1日
定価:1,100円(税込)
● “ギフトショップ”ルポ 南九州編
● ギフトマーケティングの全て
● 日本の良きもの
● ライセンスビジネスの現在地
● 左利き雑貨のそろう店
● 便利なモノ
観光資源や地域産品に恵まれた南九州の三県(熊本、宮崎、鹿児島)。今回はこの三県のギフトショップ及び百貨店の展開を紹介する。
熊本県は九州本島の中央部に位置し、南九州で唯一の政令指定都市である熊本市が県庁所在地となっている。熊本県全体の人口は約174.8万人。熊本市の人口は県内で第一位の約73.5万人だが、一方で二位の八代市は約12.5万人とその差が約62万人もあるなど、熊本市への一極集中が顕著になっている。
宮崎県は天孫降臨や天岩戸の伝説などが残る神話の土地である。また宮崎牛やマンゴーなど日本有数の農業県であるとともに旭化成発祥の地である延岡市など古くから工業化も進んでいる。人口は県全体で約106.9万人。市町村別では県南の宮崎市が一位で約40万人、二位が都城市で約16万人となっている。
鹿児島県は薩摩半島と大隅半島の二つの半島がカニのはさみのように突き出た独特な形状をしており、半島以外の部分や島嶼部など様々な文化圏を有する土地である。県全体の人口は約156万人。市町村別では鹿児島市が一位で約59万人、二位が霧島市で約12万人となっている。
日本各地で人口減少と都市部への人口の一極集中が問題となっているが、南九州三県でもその傾向は強い。また人口の高齢化も問題となっている。
とはいえ、人口の多寡がストレートにギフトの売上に直結するかといえば決してそんなことはない。今回の取材でも各ギフトショップの地域特性に合わせた工夫や方策が見えてきた。今回はそんな中国地方の特徴的なギフト専門店および百貨店を各県二軒ずつ取材、それぞれの展開や地域特性、将来の展望などをお聞きした。
「ギフトによるマーケティング」を考える際には、中元・歳暮、冠婚葬祭(慣例)ギフト、パーソナルギフト、販促品ギフトなど、用途によって全く異なるものであることは認識しておかなければならない。それとは別に特定市場に向けてのギフトの在り方も考えてみるべきだ。
ライフスタイル提案型の店におけるパーソナルギフトアイテムとはその店の顧客層向けのものだ。それはZ世代かもしれないし、アクティブシニア層かもしれない。その人たちに好まれる、またはその人たちに贈るのに好適な品々を指す。販促品としてのギフトも配布先の属性によって内容は大きく変わる。
今月号では、百貨店の冠婚葬祭のギフトとして三越伊勢丹のギフトデザイン営業部、フラワーギフトにポイントを置いたMDを展開するニコライ バーグマン フラワー&デザイン、食品のOEMで販促ギフトを手掛けるUsplay、新にシニアマーケットを狙ったカタログ展開をスタートした千趣会、ブランド展開する専門店におけるフェイラーのギフト販売戦略など、タイプの異なるギフト販売戦略を行う各社の事業展開例からギフトマーケティングの多様性について考えてみたい。
第69回インターナショナル プレミアム・インセンティブショー秋2024(PIショー)でも「推し活グッズ」の集中展示が大好評だった。「推し活」はブームから文化として定着してきていると言えるかもしれない。
ビジネスガイド社では「月刊ぎふとPREMIUM」誌面上で、またこの10月9日〜11日に東京池袋・サンシャインシティ文化会館で開催予定の第70回PIショーをはじめとした見本市を通してこの新しい動きと市場の可能性を追求、応援していく。
今号では、新しい推し活の動きを紹介する。
インバウンド需要を逃さないために、店舗ではどのような施策や工夫ができるのか。成田国際空港に出店する中川政七商店とエアビックカメラ、秋葉原に店舗を構え国際的に活躍する明和電機への取材などから探った。
世界人口のおよそ1割は左利きであるとされ、この記事の担当記者も左利きだ。近年は、利き手矯正をすることも少なくなったためか、左利き人口はやや増加傾向にあるというが右利きが多くを占める。
本記事では、左利きの人がストレスなく暮らせるような左利き向けの雑貨・道具をそろえている2店を取材した。
ライセンスビジネスが活況を呈している。日本のキャラクター人気は今更言わずもがなであるが、昨今のインバウンド需要、推し活ブームなどを背景に、IP(知的財産権)を使った商品化、版権利用が多業種・業界で進んでいる。
ライセンスビジネスとは、キャラクターだけでなくロゴ・パターン・デザインといった著作物や商標の権利(IP)を持つ側(ライセンサー)が、その使用を第三者(ライセンシー)に許可することで、双方の利益を図るビジネスを指す。契約次第で、IPの商品化はもちろん、イベントや販促、PRなどにも活用することができる。
本特集では、長くライセンスビジネスに携わってきた有識者へのインタビューをはじめ、日本を代表するIPを保有するライセンサー、抜群の商品力を誇るライセンシー双方の取材を通して、またIPを活用した売り場展開で工夫が光る店舗取材を通して、日本のライセンスビジネスの現状、IPやキャラクタービジネスの可能性について考察する。