発行日:2025年5月2日
定価:1,100円(税込)
● シリーズ日本の伝統『東京のものづくり』
● キダルトの世界 大人の生活を彩るぬいぐるみ
● デジタルギフト元年
● ギフトビジネス成功の方程式
● 第71回インターナショナル プレミアム・インセンティブショー春2025最速レポート
インバウンド・輸出が拡大する中で、小誌では日本の伝統的なものづくりやその流通に焦点を当てた特集を展開してきた。
この3月号では伝統織物産地に加え地域ブランド、町工場、また日本の優れた商品を発掘・販売する企業などの取り組みを紹介する「日本の良きもの」を展開。続く4月号では、播州織や瀬戸焼、西陣織などを取材した「日本の伝統 世界へ」を展開した。
今号では東京のものづくりに焦点を当て、伝統を継承しながら革新的な取り組みを続ける3社と東京都に取材。小誌では今後も日本の伝統や日本のものづくりを後方支援する取り組みを進めていく。
小誌2024年12月号で「キダルト」という新潮流を取り上げ、子どものみならず大人にも楽しまれている玩具を紹介した。今号ではキダルト第2弾として「ぬいぐるみ」にフォーカスし、大人がぬいぐるみを楽しむトレンドを探る。
今年はデジタルギフト元年と言えるかもしれない。デジタルギフト、あるいはソーシャルギフト、e-gift等については未だ明確な線引き、定義が行われていないが、矢野経済研究所のギフト市場白書2023によれば2024年のカタログギフトの市場規模は4900億円と予測され、法人ギフト市場白書2024によればソーシャルギフトの市場規模は4800億円と見込まれている。
定義づけや数字のとり方の問題とも言えるが、ともあれ2025年はカタログギフトとソーシャルギフトの逆転現象が起こるかもしれない。また新たなデジタルギフトサービスの発表も相次いでいる。
ギフトの歴史を振り返ると、ブライダルを端緒に現物からカタログギフトへの転換が進んだ。カタログギフトが生まれ、一般化してから40年近くがたとうとしている中で、それに代わる新しい媒体、システムが生まれるのは必然と言えるかもしれない。
IT・システムを祖業とする事業者の新規参入も目立ってきている。ただし誤解を恐れずに言えば、カタログギフトがそうであったように、デジタルギフト、あるいはソーシャルギフトも、ギフトを贈る、すなわち想いを、愛を形にし、心と心をつなぐためのツールに過ぎない。そのツールを通してギフト販売店や協力代理店とともに、どのように「ギフト」を提案するかが重要になる。
その際にはギフト問屋をはじめとした「ギフト業界」だからこそできる提案方法があるはずだ。
今回は4社の事例、サービスを紹介する。この新しいギフトサービス・システムが、業界の、そしてギフトという行為そのものの可能性を広げていくことを願う。
今月号では「ギフト」というコンセプトを様々なかたちで製品に付加し、新たな価値を創造するビジネスを展開する企業、5社を取り上げ、その共通項から「ギフトビジネス成功の方程式」を探る。
大丸松坂屋の考える、タッチポイントを増やしニューリッチな顧客の開拓を狙うギフト販売戦略、体験設計やストーリーを含めた完全オリジナルなコーポレートギフトの製作の手助けを行う(株)ギフティの「STUDIO GIFTEE」、ギフトを通して「贈ることの楽しさや嬉しさ」を40年間伝え続けてきたレイジースーザンの新業態店「トライセリー」の新MD戦略、日々の“ありがとう”をカタチに、地元密着でギフトを提案する大田区馬込のセレクトショップ「Gift Communication」、倉庫業者がラッピングの販売をECサイトに委託販売するビジネスモデルで、ギフトの要素を加味した差別化戦術を提案する(株)結い人。
その取り組みは様々だが、いずれもギフトに必然的に備わった「コミュニケーションの機能」や、何よりも大切な「おもいやりの心」を最大限に生かしたビジネスモデルを追求することで、付加価値を生み出すことに成功している。
これらの新しい取り組みはギフト関連ビジネスの無限の可能性を示している。
販促・企業ギフト・マーケティングの国際的な専門見本市「第71回インターナショナルプレミアム・インセンティブショー春2025」(以下PIショー)が4月16日(水)~18日(金)の3日間(株)ビジネスガイド社主催により、東京池袋・サンシャインシティ 文化会館ビル コンベンションセンター3階・4階にて開催された。
今回の開催テーマは「販売促進の原点回帰 Part2 世代を超越する販促品のチカラ」。会期中は多くの来場者で賑わった。